《俺様的》彼女の手なずけ方
「お前と会うのに約束が必要なわけ?」



「だって迎えに来るなんて聞いてないし」



「突然会いたくなったんだよ……学校を休まれたら困るからな。俺の婚約の日まで、残り少ないのに」



ドキッ。



「学校は、休まないよ」



「それならいいけど?逃げんなよ。あと数日、ちゃんと俺と向きあえ。その上で、決めろよな」



ナルがあたしの目を見て、真剣な顔をする。



そんな風にジッと見ないでよ……。



視線に耐えきれなくなって、フッと目を逸らした。









「乗れよ。学校まで送ってやる」



「いいよ、電車で行くから」



「ダメだ」



「きゃっ……」



強引にナルに引っ張られたかと思うと、あっという間に抱え上げられた。



ウソ……あたし、お姫様抱っこされてるし。








< 457 / 711 >

この作品をシェア

pagetop