《俺様的》彼女の手なずけ方
そうだよね、ここで熱くなっても仕方が無い。


出ていきたい気持ちを抑え、今はグッと堪えた。


「なんなら、あの子に関わるヤツら全員、不幸のどん底につき落としてあげる」


「嫌だ、清香さんったら。怖いわぁ」


ふたりでオホホホと高笑いをしている。


唇を噛みしめていると、清香さんが周りをキョロキョロと見回す。


「今日は、人が少ないのね…」


「そうですね……」


ふたりに見つからないように3人が身を寄せ合う。


そしたら、天音ちゃんの巻き毛があたしの鼻をくすぐった。


…ううっ!


あたし、ガマンしなきゃ。


「葵ちゃん、このままでは見つかってしまいます。ここはひとまず退散しましょう!」


天音ちゃんが振り向いたことで、もう限界!


「ファっ…ふ…ふぁっーーークションッ!!」


「あーーーっ!!あんたたちっ!!」


し…


しまった。


くしゃみをガマンしきれず、しかも豪快にしてしまった。


清香さんは引きつっている。


天音ちゃんはとりあえず頭を隠して、


京子さんは、あたしを見て完全に呆れている。


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