お嬢様になりました。
「でも、幼稚舎の頃から鳳学園にいるんじゃないの? 途中から苗字変えたんだったら、みんな知ってるんじゃないの?」



鳳学園に通ってる人は基本幼稚舎から通ってるって、芽依が言ってたよね。


それにそんなに小さい頃からモデルしてたのかな?


小さい時に周りの目なんて気にした事ないなー。


何も考えずに生活送ってたよ。



「鳳に入ったのは中学から。 それまではイギリスに居た」

「イギリス? 何で?」

「なんとなく」



なんとなくって……。


普通の家庭は、そんな理由で長い間留学なんて出来ないから!!


それもそんなに小さな頃から。



「私の姉夫婦がずっとイギリスに居るから、玲はずっとそこに住んでたのよ」

「そうだったんですね」

「やっと愛しの玲が帰ってきて、たくさん兄弟愛を育んでいい感じだったのに、お前が邪魔したんだぁーっ!!」



はぁー!?


また矛先私に向いちゃうわけ!?


もうそろそろ、いい加減にしてほしい。



「和寿、宝生院さんに対してその態度は失礼だろう」

「だって父さん!! さっきからこの女のせいで玲が可笑しいんだよっ!!」

「……可笑しい?」



今ちょっと理事長の雰囲気変わらなかった?


よくわかんないけど、なんか落ち着かない。



「この女が悪いのに、玲が僕ばっかり怒るんだよー!! 酷いだろ? それに玲はこの女ばかり構って、僕の事は放ったらかしなんだよ……僕の玲なのにぃぃぃーっ!!」



ずっと思ってたけど、僕の玲って何!?


それに、私別に悪い事なんてしてないから。


誤解を招く様な事、言わないでよね。





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