先生、スキ




私が車を降り
駅前に向かう。


心臓は緊張で破裂しそう。


そして緑公園の時計下に座った。


ふと時計を確認する。
予定より15分も早く来てる。

私、絶対馬鹿だよね。


「ちょっと、お姉さん♪
こっちで遊ばない?」


こんな緊張感の中に
知らない奴がずけずけと話しかけてきた。


「は?嫌です。」


「え~?そんなこと言わずにさあっ」


無理矢理手を引っ張られる。
痛い、離して。


声に出そうとしても出なかった。
その手が怖い、怖くて仕方ない。


「コイツ、俺の彼女だから」


・・・先生だ。
あの時と同じ、あの声。



< 23 / 55 >

この作品をシェア

pagetop