先生、スキ






「あ、もう10時!
時間経つのって早いね?」


私がそう言って笑うと
彼は真剣な表情を見せた。


「・・梨菜といるからだよ」


そう耳元で囁かれた。


絶対、私顔真っ赤だ。



「尚人なに言ってんの?おかしーっ」


おどけてみせた。
あまりにも尚人の顔が真剣だったから。


「本気だよ!!今の超恥ずかしかったんだから!!」


また子犬尚人に戻ってる。


「私、お風呂行ってくるね~」


パタパタとスリッパの音をたて
私はお風呂場へと向かおうとしたときだ。



グッと力強く尚人に手を握られる。




< 42 / 55 >

この作品をシェア

pagetop