ビターチョコレートに口づけを

めいいっぱいに叫ぶと、クラスメイトはあからさまに、やば、という表情を浮かべる。


「いやー、ごめん、ね?」

「怒った?
こいつらも反省してるし、許してやってよ。」

「あんたも反省しろ!!
なんであんたが上からなのよ馬鹿。
ゆうちゃん、ほんとごめんね。」


焦っても口を閉じないところが流石である。
いや、そんな皆が大好きだけど。


「ゆうゆう、ごめんね?」


詩乃ちゃんだけが本当に申し訳なさそうに謝って、それに対して、ううん、と首を振った。


「とりあえず、頼むから、私の話を聞いてね?」

「りょかーい!」

「うっす。」


元気よく手をあげる皆にクスリと笑った。


「あれねー従兄弟なの。
父方の方のね。
この通り足を怪我しちゃって上手く歩けないから送ってもらった!」


そう言うと、皆水をかけられたように驚いた顔をする。
まぁ、全然似てないしね。
そう思って、小さく苦笑いをする。
遺伝子は似ているはずなのに、なんでこう、あっちは美形なんだろうか、私は全然なのに。


「足怪我したの!?
大丈夫か!!??」

「全然気づかなかったわ。
うわー、痛くない?」

「私は車をみた時点で気付いてたけど、言うタイミングを失ってたよ…
大丈夫??」


あ、そっちか。
私といっくんの事をツッコむよりも、まず足の事を気にしてくれた皆が嬉しくて、思わず顔がにやける。


「ありがとー!!!
まぁ、複雑骨折らしいから、すぐには治らないけど、痛みはないからだいじょーぶ!!!」

< 36 / 36 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop