明日もいつも通りに、会いましょう。

そして。

私は気がついた。


始めのころ、
食堂へ一緒に歩いてたころ。


彼の歩く速度についていけなくて、
食堂つく頃には息切れすることもあったのに。



今、こんなに
長い時間、
一緒に歩いてても全然息切れしない。



そっか。

中村くんは…
私に合わせてくれてる。


…うれしい。




「…ここか?」


中村くんは住宅街から急に目の前に広がった、
住宅街とは違う風景を指差す。



公園というには小さいけれど。


緑が多く、
そして大きな木。

その下に、可愛いベンチ。

向こうに見える、
閑静な住宅街。



間違いない。


「うん、うん、」


私は大きく、何度も頷く。

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