ほんとに、スキ?
お風呂からあがって、
今はケータイとにらめっこ中。
「もしもし……実冬だけど。」
「……よかった。電話、くれないかと思った……」
電話越しからは、
大好きな人の声がする。
「遅くなってごめんね。
……話って?」
「うん……俺さ、実冬のこと、
……好きなんだ。」
少し遠慮がちにそう言ったこうちゃん。
「最近、実冬がお見舞い来てくれなくなって……めっちゃ寂しかった。
何してても、実冬のこと考えちゃってさ……
好きなんだって気づいたんだ。」
嬉しくて、嬉しくて。
思わず
“あたしも好きだよ”
って、そう言いそうになった。