ほんとに、スキ?


……学活中、

どうしてもこうちゃんの方へ目がいく。



こうちゃんは、

斜め前の席。



隣は、彩芽ちゃんだった。




いっそのこと、

違うクラスがよかったな……




そう思っても、

現実は変わらない。



あれから、

結局連絡は来ないまま。

もちろん、

話してもない。




「はぁー。」



こうちゃんの姿を見ながら、

思わず溜め息をついた。




「ねぇ、牧野さん?」


突然、隣の席の男の子に話しかけられる。



……たしか、自己紹介のときに
宮崎 愁-ミヤザキ シュウ-くんっていってたっけ……


「ぇ……なに?」




「何でそんなに溜め息ばっかついてんの?」


今日会ったばっかりで、

今、話したばっかりの人に

そんなこと言われるなんて思ってもなくて……


ってか私、そんな溜め息ばっかりしてたの??




「あ、あの、ごめんなさい。」


とりあえず、慌てて謝った。

すると、


「スキ、なわけ?」




そんなことを言い出すから、

私は、目が点になった。





「ど、どういう意味?」










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