ほんとに、スキ?


「うんっ。ぜったいねっ!!!」


「わかったよー。」


ある男女の会話が聞こえてきた。



私は思わず足を止めた。



だって、大好きなひとの声だったから。




声の主は、

一緒に帰ってるこうちゃんと、

樺乃ちゃん。



この光景を見るのは、

さすがに辛い。



すると、

「強くならなきゃ。でしょ?みふゆ……大丈夫。いつか振り向いてくれるから。ぜったい!!!」



ありすは小声で私にそう言った。



「だよね。今の状況は変えられない。
でも、未来は変えられるよね。」



私はそう言って、

胸を張って、堂々と二人の横を通りすぎた。




これで、いいんだ。









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