【完】とろける☆かぼちゃプリン


 「…………………。」



 電話口から無言のまま応答がない状況が続いた。



 スマホを持ちながら…いつ沈黙の壁を甲原が破ってくるのかと星くんも段々険しい表情になった。




 ゴクリ…………。



私は助けてもらってるくせに…あんなふざけた喋り方するからよー(泣)…なんて内心逆恨みしながら両手を組み天に祈りを捧げた。




 「――――お嬢様………………………。」



祈りが通じたのか電話口からようやく甲原の声が聞こえてきた。



 「な…なに?」



甲原はまた少し間を開けた後…………。



 「………さようでございますか?

 では本日は、蓮雪様のご自宅に泊まられるって事と伺っております故…明日、蓮雪様のご自宅にお迎えにあがります。」



長々と沈黙を伸ばした後…ようやく要件を淡々と話した甲原の言葉に星くんはひとまず頷いた。


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