lovex02
「匠。お願いがあるんだけど。」

「何?柚が困ってると俺も心配。」

「あの転入生。なんかおかしくない?」

「そうだよな。おかしい。」

「付きまとわれてる感じがする。」






「何の話をしてるのかな?俺の事?」

「そうだけど?お前が居るせいで、柚が怖い思いをしてるんだよ。」

「そうなんだ。でも柚が俺の本当の正体を知るまではここにいるつもりだよ。」









「俺の…     正体??  」


    

悠はまずいと思ったのか、柚を連れて体育館倉庫に走って行った。


「どこ行くんだよ!野瀬!待てよ!」






「柚。俺の本当の正体、知りたい?」

柚は首を横に振った。

「でも、教えてあげる。」

そして、柚の耳元で囁いた。


「俺は……。

      お前の

         兄だ。」

    …え?…
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