余命1年の姫















「起きろよ…皆まってんぞ。
どれだけ待たせるんだよ。」





俺は、架鈴にの手を握った。





握り返してくれそうで、
前にたいに笑ってくれそうで。










「起きねぇと、虫連れてくるぞ。」





……起きない。





「早く起きてくれ…。」





俺は、手を握りながら静かに泣いた。














< 146 / 222 >

この作品をシェア

pagetop