フェイク
一瞬の眩しさの後、視界に広がったのは――


春の陽気に満ちた、とても穏やかな光景だった。



頭上には、ちょうど見頃を迎えた薄いピンクの桜と、真っ青な空のコントラスト。


お堀は音も無くゆったりと流れ

ふんわりと花を付けて長く張った桜の枝を、水面に映し出している。



こんなにきれいな場所に連れて来てもらってたのかと初めて気が付き

同時に、今までそれに気付いていなかった事が、翼さんに申し訳無くもあった。



しばらく、このままでいよう。
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