フェイク
予想外の答えに、私はぽかんと口を開けた。


「あの……怒ってませんか?」


「いや、別に。

『好きだからこそ自分で買いたい』って気持ちも、わからなくもないですし」



……翼さん、優しい。


「すみません、ありがとうございます……」



何だかわからないけど、私は思わず謝ってお礼を言った。


安心したのと嬉しいのとで、それ以上言葉は続かなかった。
< 94 / 200 >

この作品をシェア

pagetop