まほろば【現代編】

家の近所の神社まで来たところで、いつもと少し違う雰囲気に自然と足が止まった。

その違うと感じた原因がゆらりと動いて昇り始めた月の下へと出てくる。

「真人君」

それは、久しぶりに会う真人君だった。

「久しぶりだね、遙ちゃん」

「う、うん」

月明りに照らされた真人君の銀色の髪の毛がキラキラと輝いているように見えて、妙に幻想的な気分になってくる。

気づけばいつの間にか、真人君がすぐ側まで来ていた。

今日は夜だからなのかサングラスはしていない。

「元気だった？」

「うん。真人君は？」

「オレの方は特に変わりはないよ。それにしても、もしかしてオレに会ったら遙ちゃん、飛龍に怒られちゃうかな？」

「えっ？　なんで？」