まほろば【現代編】
相変わらず放たれている覇気とでもいう圧力にそれが加わると、心が屈してしまいそうになる。

無意識で右手が胸元の勾玉を握り締めていた。不思議と心が落ち着いてくる。

「聞く」

挑むようにスサノオの瞳を見返しながらそう告げた。

スサノオは一瞬虚をつかれたような顔をしたが、その顔はすぐに破顔した。

「お主、なかなか面白いヤツだな。……そうだな。それは、オレの気持ち次第だ」

理解できてない顔をしていたのだろう、再び笑いながら笑えないことを言った。

「お主らの世界など、オレの号令一つでどうとでもできる。この世からすっかり消し去ることもな」

顔は笑っているが、その瞳は変わらず鋭い光を湛えたままだった。

おそらく、脅しでも何でもないのだろう。

どうすればいいのだろうか?
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