別れ道での約束
なかなか離れない。

本当に困る。


「はあ…、もう…」


ニヤリと笑う大智を軽く睨むけど、全然気にしてない顔だ。


「もう…、大智!恥ずかしいんだから。あたし、家入るね。バイバイ」


「ああ、また明日な」


まだニヤニヤしている…。

余裕のある顔がちょっとムカつく。



その後、大智は沙希ちゃんを避け始めた。

話し掛けられたら、返事はするものの冷たい返事。


何度か気になり、隣りのクラスを覗いたけど、以前のように親しく話している姿がなく安心した。


だから、油断したのかもしれない。


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