別れ道での約束
そんな私の気持ちが伝わったのか、大智が嬉しいことを提案する。


「明日の朝、一緒に行かない?俺、迎えに来るよ」


「え、でも…浅見くんが早く出るようになっちゃうよ。駅で待ち合わせするのほうがよくない?」


大智は首を横に振った。


「早く出ると言ったって、たった15分くらいだよ。望月と一緒にいられる時間が長くなるから全然構わない。むしろ嬉しいし」


また恥ずかしくなることを言う。


「あ、でも、望月が迷惑ならやめるけど」


大智は強引なところがあるけど、ちゃんと人の気持ちも考える。


「クスッ、迷惑じゃないよ。明日、待ってるね。よろしくね」
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