別れ道での約束
酷い…。私たちの関係をそんなふうに言うなんて、許せない。


「今岡…、咲良ちゃんに謝りなよ。今の言い方は酷いし、今岡が悪いよ」


「俺は謝らないよ。そんないい加減な男なんて、忘れたほうがいい。リングなんか外して…」


今岡さんは私の左手を凝視する。


怖い…。


そんなふうに感じて、私は左手を隠した。


「まあ、その男に会ったら、はっきり分かるだろう。俺は先に戻るよ」


財布からお金を出し、絵美さんに渡して出て行った。

「咲良ちゃん、気にすることないよ」
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