私の婚約者は特殊捜査官
なんでもない、

この穏やかな日々が、

ずっと続けばいいのに・・・

・・・

そんな小さな願いは、

叶うことはなかった。

・・・

「休息は取れましたか?」

そう言って私の部屋に入ってきた隆弘。

・・・

「・・・」

私はそれに応える事はしなかった。

・・・

「琴美が休息中も、

事は進んでいましたよ?」


「・・・え?」

私は目を見開く。

・・・

「会社もとある人物に任せてしまいましたし、

私はもう失うものは無くなりました」


「どういう意味?」


「祖父母も他界していない今、

私も天涯孤独の身。

会社も信頼のおける人に

引き継いでしまいましたから、

こっちに集中できます…」
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