私の婚約者は特殊捜査官
・・・

ソファーに座り、

両手を組み、時計の音だけが

聞こえる部屋の中・・・

「…琴美」

・・・

その静けさを破る声が・・・

それは、

愛してやまない私の秀・・・

「・・・秀」

・・・

私は涙を流しながら微笑んだ。

・・・

秀は私を優しく抱きしめた。

「よく、一人で頑張ってるな?」


「・・ううん、そんなことない。

そんな事より、秀早くここを出て?」


「・・・どういうことだ?」


「相馬がここを出ていく前、

意味深な言葉を残して、出ていったの」


「・・・どんな?」


「秀の刺客は・・・私だって」


「・・・」


「私にも意味が分からなくて・・・

だから、早くここを出ていって?

私はこの通り元気だから」
< 70 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop