私の婚約者は特殊捜査官
「他に何か言ってなかったか?」


「タイムリミットは一時間だって」


私の言葉に、

秀は笑顔になった。

・・・

「琴美が刺客なら、

爆弾とかをここに仕掛けたわけでもないだろ?

じゃあ、ギリギリまでここにいる」


「そんなこと?!」

慌てる私を、

落ち着かせようと、

抱きしめた秀は背中を優しく撫でる。

・・・

「大丈夫。

それなりの装備もして来てるし、

何ならこのまま、琴美を連れて、

ここから出ようか?」


「…ダメだよ。

私、秀を殺すかもしれないんだよ?」


「琴美」


「ダメだよ、ここからすぐに出て」


「琴美」


「だ・・・」

私の言葉をキスで遮った。
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