For 10 years
世間が夏休みに入った頃、蒼太と優華の通う保育園で夏祭りがあった。


他の社員とシフトをかわってもらい、保育園へ向かった。



「絢華ちゃん」



たくさんの人の中から、すぐに絢華ちゃんを見つけだし、声をかけた。



「あれ、隼人さん。仕事は?」


「シフト替わってもらった」


「そうなんだ」



そうは言いながら、何で俺がいるのかと絢華ちゃんは不思議そうに首を傾げる。



「俺、蒼太と約束したんだ」


「約束?」


「ん、夏祭りを見に行くって」


「えっ!?」



俺の言葉に、絢華ちゃんは目を見開いて驚いていた。






優華の誕生日に保育園へ迎えに行った時、蒼太に言われたんだ。



『はやと、なつまつりみにきてね。ボクがんばっておどるから』


『夏祭り?俺が行ってもいいのか?』


『うん!はやとはともだちだからみにきていいんだよ……みにきてくれる?』



どこか不安そうな瞳を向けながら言う蒼太に、



『わかった。見に行くよ』



気付いたらそう言っていた。
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