For 10 years
「ごめんね、隼人さん」


「いや、これは蒼太からのプレゼントだから」



ほんとにそう思った。


首を傾げてる絢華ちゃんの耳元で



「こうやって絢華ちゃんと過ごせる時間を貰った」



なんて言ってみたけれど、引いていないだろうか。


少し不安になる。


絢華ちゃんの顔を見る限りでは、嫌な顔はしていない。


ていうより、焦ってるか?



「はは、動揺した?」


「いや、そんなことは……」



うつむきながらそう言う絢華ちゃんに、笑みがこぼれた。


告白をしてからの俺は、少し積極的になれてると思う。


絢華ちゃんの心を動かせているかは、疑問だけど。



「ビデオかカメラ撮ろうか?」



ビデオもカメラも手にしている絢華ちゃんを見て、無意識にそう言っていた。



「えっ、いいの?」


「ん」


「じゃあ、ビデオをお願いしてもいい?」


「オッケー」



そう言ってビデオを受け取った。



「ちょっと絢ちゃん、そのイケメンは誰?」



絢華ちゃんの隣にいる女性がテンション高く口を開いた。
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