青空バスケ―3rd―

「……俺……」


今まで顔を背けていた秋山が口を開いた。


「……俺……よく知ってるから。
洋輝は自分に自信がないって言ってるけど……でも、俺は洋輝はキャプテンに向いてると思うし、この中だったら洋輝が一番適任だって……ずっと思ってたから……」


……秋山は友達思いだ。

普段は先輩や先生に対して敬語なんて全く使わない、騒がしいお気楽な奴だけど……友達のこととなると本当に真剣になる。

目上の人への敬意も大事だとは思うけど……形だけの敬意よりも、そういう人を思いやる本物の気持ちの方が俺は大事だと思う。


「だから……次の大会で洋輝が自信をつけて、去年みたいに伸び伸びとプレーができるようになればいいなって思ってたのに……。
……俺がそのチャンスを潰して……」

「大地……」


飛田は秋山の話を真剣に聞き……そして、ゆっくりと微笑んだ。


「チャンスなんて……もういらないよ」

「え……?」


秋山が驚いたように飛田を見た。

飛田は笑顔のまま話を続けた。

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