青空バスケ―3rd―
「それで……二人で帰ってきたの?」
「俺がお前をおぶって帰ってきたの。
酔っ払いの相手は大変だったんだからな」
「うっ……ごめんなさい……」
あたしから飲み終わったコップを受け取りながら、大和が優しくあたしの頭を撫でた。
「今日はゆっくり休んでろ」
そう言って立ち上がり、寝室から出ていこうとした大和。
あたしはベッドから立ち上がり、ドアノブに手をかけた大和に後ろから抱きついた。
「栞奈……?」
大和が腰辺りに巻きついたあたしの腕を優しく撫でながら、不思議そうに聞いた。
「嫌……もうちょっとそばにいて……」
まだ離れたくない……。
あたしは大和の背中に頬を寄せた。
……温かい。
昔から変わらない……この温もり。