青空バスケ―3rd―

あたしは勝手に萌ちゃんがしっかりした子だと思っていた。

でも、それはあたし達大人の勝手な思い込みで……


……萌ちゃんは頑張っていた。


本当は寂しかったはずなのに……

ママがいなくなって……パパにももっと甘えたくて……

でも、パパが疲れているのが分かってたからこそ……その気持ちを抑えていた。


けど、やっぱりまだ5歳。

まだまだ甘えたい盛り。


あたしは萌ちゃん達親子を見ながら微笑んだ。


……大丈夫。

二人なら……きっと。

お母さんが見守ってくれてると思うから……。


あたしは星が出るにはまだ早い空を見上げた。


「あ……夕日だ」


明日はきっと晴れるね。

萌ちゃんとお父さんの気持ちも……一緒に。

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