青空バスケ―3rd―

「萌ちゃん。
どうしてここに来たのかな?」


あたしが聞くと、萌ちゃんは涙を流しながら答えてくれた。


「っ……ママに会いたかったからっ……」

「萌……?」

「パパがっ……ママはお星さまになったって……言ってたからっ……」


萌ちゃん……。


「……だったら……パパに言えば連れてきてあげたのに……」


お父さんがそう言うと、萌ちゃんは首を横に振った。


「パパは……お仕事で疲れてるから……」


萌ちゃんのその言葉に……お父さんは目頭を押さえ……そして、萌ちゃんを力強く抱きしめた。


「ごめん……ごめんな、萌……」


お父さんの目から……涙がこぼれ落ちた。


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