危険な彼女。

「怜太、もしかして残念がってるのか?」


俺の体が微かに反応した。


「…なっなにがっ」

言ってしまってから後悔。

「れーいた!」

呼ばれてふいに顔をあげると。


「ちゅっ」


俺の唇に柔らかいものが触れると共に効果音が鳴った。


「エッチは出来なくても、キスなら大丈夫だぞ。」


そう言いながらそっぽを向いた彼女の顔は確かに真っ赤だった。


まるで、生意気で可愛い林檎みたいだった。





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