100回目のKissを私に…

私の手から本が、滑り落ちた。


「…イテッ」


落ちた本は、邪魔だった長身の男の足に直撃したのだ。



「すっ、すみません」


「別にいいです」


慌てて謝る私とは違い、無愛想な男。


そして、私の足元から頭にかけて流れるように見たあと…


フッと鼻で笑った。



なんて感じ悪いやつ……


私こういう人、苦手なんだよな…


込み上げる怒りを、押さえながら私は淡々と仕事をしたのだった。


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