ブスも精一杯毎日を生きてるんです。


「おう、名前は?」

えーっとなんだっけ、

「上田晴奈の名義で借りていた者です」

そう言って、書類の名前と金額を指差す。

「金は?」

「ここにあります。一千万円ちょうどです。」

カバンから現金一千万円の束を次々出して行く。

全部出し終えたところで中年の男がにたりと笑った。

まるでお前を嵌めてやったと言わんばかりの顔。

こいつ詐欺向いてないだろ。

「残念だけどあと400万円足りないんだよね。」

そう言って書類のある部分を指差す。

そこには“利子40%”の文字。

かかったな。

中年の男がにやけている前で俺もまた笑みを隠せずにいた。
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