ブスも精一杯毎日を生きてるんです。
「…今、晴奈ネガティブなこと考えたでしょ?」
『…もしかして、顔に出てた?』
「うん、顔にネガティブって書いてある。」
顔に出やすいタイプじゃなかったんだけどな。
なぜだか美桜には思っていることを全て読まれる。
いつも一緒にいるからだろうか?
でも私は美桜の考えてることなんて全然分からない。
それってちょっと不公平じゃない?
「そんなネガティブならなくても、晴奈は十分可愛いよ。」
『でも親とかはみんなお姉ちゃんが可愛い可愛いって…』
「そりゃあ晴奈のお姉ちゃんはモデルだからね」
しょうがない、と
美桜は諭すように言った。
それがなんだか気に入らなくて、つい私は美桜に強い口調で返してしまった。
『美桜は可愛いからわかんないでしょ?』
そう言ったそばから後悔する。
こんなこと言ったら美桜は絶対悲しむだろう。
私のことを一番気にかけてくれるのは彼女なんだから。
「…そっか。」
と美桜が呟いたとき、最悪のタイミングで食堂に着いてしまった。
顔も悪ければ運も悪いとは。
つくづく自分って天に見放されてると思う。