【短編】さよなら、先生
「入れよ?」


「ううん、いい。時間がないから……」


それは嘘。先生と二人きりになったら、私はきっと……


「先生に言いそびれた事があって、それで来たの」


「そうか」


「うん。先生……」


―――言わなくちゃ。笑顔で。


「先生……さようなら」


目が霞むけど、私、笑えてるのかな。

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