Dear Endless.
「………っ別れる」
今度こそ本気
そんな気持ちを込めて私は彼の腕から逃れようと体を捻る。
その答えも分かってるけど。
「無理だよ。ダメ」
そう言った彼の腕に力が入る。
いつもそう。
私を傷つけて笑うのに、離してくれない。
「じゃあ私だって浮気する」
まだ涙を拭い切れていない瞳で彼を睨みつける。
彼は一瞬目を見開いて
すぐに眉を寄せた。
「アリエナイ。
他の奴になんか触らせない」
「なんで…っ…!
もう何回目かも分かんないよ!
苦しいっ……嫌い!
麗(レイ)なんて大嫌いっ………」
彼は傷付いたように、それでもひどく愛おしそうに私を見上げる。
それはまるで、私よりずっと苦しんでいるように見えた。
「俺は好きだよ」
「〜ッッ……―!」
ふざけてる。
私で遊んでる。
……分かってるのに。