人貸し屋 外伝



立ち上がった途端、

裏口が大きな音をたてて開いた



「おーい、人貸し屋いるかー?」



「・・・いますよ。

 ドアは静かに開けてくれませんか?」



広間と裏口は近い

聞こえた声は確かにドクターの声だ



私は夜とともに裏口へと向かう

するとだるそうに立っているドクターと

大男が立っていた



「いらっしゃいませ。

 屋敷の中に入りますか?」



「お前、人を呼んでおいて

 中に入れないつもりかよ」



そう言いながらドクターは靴を脱ぐ



「それもそうですね。

 ・・・アナタは、どうします?」



大男の方に声をかけると

大男は睨んだ



「・・・俺は、ドクターの言うことしか

 聞けないようにしたのはお前だろ」



< 2 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop