人貸し屋 外伝



私が貸してほしい人は

もう死んでいる



どうやっても、

貸してくれるわけない



「そんなはず、ありませんが・・・

 ここは人貸し屋。

 用がない方にはこの屋敷は

 見えないようになっていますので」



「だから、いません!

 第一、人を貸すなんて

 どう考えてもおかしいじゃないですか

 警察に捕まりますよ!」



「・・・アナタ、名前は?」



笑顔のまま話している

女の人から目を話す



「人に名前を聞く前に

 まずは自分から名乗るのだ

 と習いませんでしたか?」



「そうですね。失礼しました

 私は人貸し屋当主の零と申します

 ・・・これで、よろしいでしょうか?」



怒りもせず、女の人

零は小さく答えた



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