今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
いや…そんな事は考えない。私もあいつも…付き合ってるけど自由だし…。私は感情を押さえる様、自分に言い聞かせた。でも…言い聞かせれば言い聞かせる程にイラついていた…。
「もういいでしょ?行こ?」
もう…イラつく私を押さえるのが嫌だった。このままここにいたら…もっとイラつくだろう…。私は席を立った。
「ちょっと…待ってよ!」
マユミは二本目のタバコに火をつけたばかりだった。慌ててタバコを灰皿に押し付け、マユミも席を立った。…カッコ悪いけど…私の感情…マユミに伝わったかもしれない…。
「もう帰るの?」
「うん。」
帰り際、店の中ですれ違ったあいつに話し掛けられてしまった。たった一言…それだけで私は通り過ぎ様とした。まともに顔を見ないで話したけど…ほんの少しだけ見えたあいつの顔は…寂しそうな感じだった気がする…。それに比べて私の顔は…自分でもわかるよ…。すごく嫌な顔をしてる…。お願いだから…こんな私を…そんな顔で見ないで…。
『昨日…あの後何してたの?』
私の中で響く言葉…。もし言ったら…あいつは言い訳するのかな…。でも…たったその一言でさえ、私のプライドが私に言わせない。きっと…本当はわかってる。昨日からそんな自分にムカついていた。
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