さよならじゃなくて、
「ゆいこー!一緒だー!」
「ゆいこいるじゃーん!」
と次々と声をかけられて驚く私。

「えっ、みんな5組なの?」
「「そーだよー!」」
去年同じクラスの友達、
同じ部活の友達、幼馴染と、
友達はたくさん一緒みたいだ。

「今年は楽しくなりそーだねっ!」

最初の恒例でもある授業中の自己紹介も何回かやっていくうちに
なんとなくだがクラスメイトを覚えてきた頃、

「1年のクラスに戻りたいなー。」
1年のとき同じクラスだった真矢乃が言った。

「なんかこのクラスまとまりないし、
男と女になんかでかい壁あるみたいじゃない?」

確かに、私もそれは思っていた。

「まあ、でも最初だけでしょ!
一年ときもそうだったじゃん?」

「そーかなあ…」

周りを見渡しても中学生特有の
グループ化がとても進んでた。

それだけじゃなく、女の子と男の子の間には大きな壁みたいなのがあって、
お互いなにか引いてる空気もあった。


その日からクラスの雰囲気には
明らかに男女の間に大きな溝があった。

ちょっとしたことで、
喧嘩になり、その度に私も
このクラスが嫌いになっていった。

真矢乃は泣きながら教室に入りたくないと授業に出なくなったり

同じ部活友達のゆうみと里緒菜で
真矢乃を引き戻したりと、
クラスはごたごたしていた。

担任も悩んで毎日カリカリしていた。


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