さよならじゃなくて、
そんな時、遠足があった。

離れた海岸まで歩いて
砂浜でクラスのみんなで
砂の造形を作るとゆうイベント付きの。

「遠足大丈夫かな?」

わたしが言うと

「このままじゃだめだよね。」

私たちのまとめ役的存在のゆうみは
一番しっかりしている。

「かと言ってどーすることもできないけど。」
「まあねー。」

まあ、適当に流れていけばいいかな
程度に考えていた。



遠足当日。

やっぱり他のクラスに比べて
団結力も笑顔もなかった。

だからいつも通り、
真矢乃、ゆうみ、里緒菜と一緒に
歩いていた。

そんな時、前にいた
みきと保奈美が来た。

幼馴染である2人と話しているうちに
真矢乃たちと離れてしまい、
随分と前の方に来てしまったようだ。

まあ、後から合流すればいいやと
そのままみきたちと歩くことにした。


その時、後ろからなにか小石のような
ちっちゃいものを投げられた感じがした。

「だれー?」

振り返ると同じクラスのしゅんくんが
知らんぷりをして笑いを堪えている。

ちょっとむっとすると、

「ゆいこ、絶対こいつだよー!」
「笑ってるもん!」

みきと保奈美が言った。

この二人はあまり男の子と壁を
作らず喋っている姿はよくみた。

「ぷはっ!俺じゃねーし!」
笑いながらしゅんくんが言うと

パシッ

「嘘つくな!」

みきが叩いた。

「はははは~」
二人の姿を見て面白く、
思わず笑ってしまった。

「ゆいこさんも俺だと思ってるだろ!」

「思ってるよ(笑)」

「はあ」

男の子とこんなやり取りを二年になって
始めてした。

喋ろうともしなかったから
しゅんくんも嫌いだったけど、
喋ってみるととても面白い人だった。

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