Bandrium~きみに捧ぐ恋のうた~



図書室の中に入ると……もう人気はなくて閉館の準備をしているようだった。



だけど……奥の方から


「おーい!頼むから起きてくれ!」



「これじゃあどうしようもないですね……」



「俺たち帰れねぇじゃん……なんでこんな所で爆睡できんだよ!」



という図書委員たちの声が聞こえてきた。



「誰か寝ているみたいだね!」



「面白そうだな」



「もしかしたら先輩かもな、行くぞ」



とわくわくしている航平と祐に声を掛けて俺たちは声のする方へ近づいてみた。



ーータンタン。



無意識に足が止まった先には校内中探し続けていた先輩の気持ちよさそうに眠っている姿があった。




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