龍は花を守りけり ~~
5年も立ったというのに、
俺の心にはまだ、華がいる。

他の女を抱こうとしても、抱けない。
華の顔が浮かんで何も出来なくなる。


「華。誕生日、おめでとう。
 今日で25になるんだよな?」


『25になるまで……。それまで、
 待っていてください!』


フッと華の言葉を思い出した。
俺がプロポーズをしたときに、
返ってきた言葉だ。

「………今日が、約束の日だ。」

俺はそう言って
小包を開け、中身を見せる。


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