アオイハル。 ーあたしと彼と仲間達のゆる甘青春日記ー




「わっ…!」



携帯画面から顔を上げると、

目の前には
親友の 浅田 奈々(アサダナナ)。



授業からの開放感に
教室がざわつく今は

昼休み。


あたしと奈々は
窓際の席で向かい合って
ランチ中なのです。




「さっきから気持ち悪いんだけど」



いやぁ。

奈々ちゃん今日も
毒舌絶好調ですなあ。



「この携帯小説、超いいんだよー!」


「へー」


「この主人公が「へー」


「…奈々、ちょっとは興味持とうか?」



あたしを適当にあしらうこの子は、
スタイルがよく、
大きな目をして
ショートカットの髪がよく似合う
属にいう美人、てやつ。



その大きな目を細めて作り出されるのは

冷たぁい視線。



「小説とキスできないでしょ。」



このツンは
かまちょな証ね きっと。←


仕方なく途中で
しおりをはさみ携帯を閉じる。




「めちゃくちゃ胸キュンだよ!
もう小説って女の子の夢だしょっ?ねっ」


「はいはい。
甘ーい小説好きだよね、美晴」

「だぁってさあ…」


「なに話してんのっ?」




話に割り込んできたのは

高橋 蒼太(タカハシ ソウタ)。


見上げるほどの長身に
普通に歩いてれば
声かけられるような
まぁまぁのルックス。

逆ナンは日常茶飯事。(自称)



…と、説明は
こんなもんでいいかなあ。




「なに、ガールズトーク?」



自毛の茶色っぽい髪を
さらりと揺らす。



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