気づいてよ…



「私から声かけようか?」


女子学級委員の森井さんが後ろから俺を突いてきた。


「まじ?」


「うん、だってこの空気じゃみんな言い出しにくいでしょ」


それもそうだ。


俺は森井さんに頼むことにした。


森井さんは“西野”と言いながら秀斗の所に行った。


男子のことだからか。


「男子で委員にも係にもなってない人!」


秀斗が立ち上がって声を張り上げた。


秀斗、まじでサンキュー。


「うっそー!」


手を挙げたのは西田。


まさか決まってないのが1人だけってことはない。


手を挙げたらやらされるって分かっているからみんな手を挙げない。



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