騙されないんだからネッ!【完】


~入学式~

オレは自分のクラスを探すのと共にもう一人の名前を無意識に探していた

「オレは3組みか………
ってアイツも3組!?
ラッキー……なんてことはない!」

「何一人でバカなことしてるの?
まわりから見たら変人だよ?
………て言うか久しぶり
私のコト覚えてる?」

そこには栗山がいた

こんな綺麗な人誰も忘れないと思うんだけどな……

だけどオレは正直になれずに

「覚えてるに決まってるだろ!?
オレの記憶力バカにすんな!」

あぁ……

やっちまった……

だけど栗山は

「バカにはしないよ
だって北川くん、二番目だったもんね
この学校でトップ10に入るなんてすごいよ!」

栗山は見た目だけじゃなく中身も綺麗だ

「サンキューな……」

オレはその時まで順位なんてどうでもよかった
だけど栗山の “すごいよ!” って言葉だけでこんなにも特別なモノに思えるなんてな




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