PureWhite
スポーツドリンクのペットボトルが
取り出し口に落ちてきた時
その大きな音にビクンと身をすくめた
小さな仔猫。
隣の自動販売機との隙間に
小さい体を、
更にキュっと小さくしたっけ。

あんなに、ぐでんぐでんに酔っぱらって
何故、その光景だけ、こんなにも
鮮明なんだろう…
それは、後になっても何度も
僕の頭に湧き上がった疑問だ。

でもとにかく、僕は
その仔猫を抱き上げた。
ファスナーを開け、ジャケットの中に
入れてやると、
濡れていたのか、汚れていたのか、
シャツがじんわり生暖かく湿った。
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