Sales Contract


「あと一つ質問してもいい?」


そういえば、すごく気になることがあったんだった。


「どうぞ?」


「…人から買われるってどんな気持ち?」


そんな質問をしても、勝也くんは顔色ひとつ変えなかった。


「そんなことか。
どうなんだろうね…
テーブルの上に置かれたお金を見たときは、ちょっと複雑な気持ちだったけど、今はこういう生き方しかできないって分かってるから仕方ないよね。
それに…恋愛感情とか関係無しで求め合えるのも悪くないじゃん?」


なかなか面白いことを言う人だと思った。
そういう考え方って嫌いじゃない。


「ちょっとだけ勝也くんのこと見なおしたかも」


「やったね」


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