【短編】ショートメッセージ
一方的な別れ方に、今だって納得はできていはいない。だからと言って、ストーカー紛いなことをするつもりもない。

好きだった。

だから、あの人が教えてくれたことは、私の中に知識として残っている。今の私がいるのは、あの人を好きだったから、成り立っているのだ。

結局は、あの人を否定することはできない。いかに酷い別れ方をしても、だ。

つまりは、好きになったことに後悔していないのだ。ただ今は、空いた穴を埋められず、チクリと胸の傷が痛む… それだけにすぎないのだ。

私の冷静な部分がそう分析し、彼にメールを送った。
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