この家に他の男と住んでいます。


「…え?二股してんの?」

「違う。一緒に住んでいるのは彼氏じゃない。付き合っているのはあなただけ。」


そう。あいつは彼氏でもなんでもない。


「そいつとの関係は?」

「…わからない。」

「は…?」

「わからないの。私とあいつがどういう関係なのか。」


私がそう言うと、男の目は今までの優しい目や驚いた目ではなく、怒りの目に変る。


「意味わかんね。百合、別れよ。じゃあな。」


この流れ。
毎回このタイミングで男は逃げていく。

根性なしめ。
…って当たり前か。

関係がわからないって、たいていの男は私とあいつがセフレとでも思うだろうしね。



男が見えなくなり、私の体はぶるっと震えた。

真冬の夜。
寒いのは当たり前で。

私は目の前の自分の家に入った。


ガチャ。


「あー疲れた。」

真っ暗な家に入り、玄関で私はため息をついた。


人と接することが苦手になってしまっている私。

やはり付き合うということは疲れる。

でも、ずっと寂しい気持ちがなくならなくて。

告白されたら付き合ってしまう。

悪循環だなぁ。


結局、彼氏がいてもいなくても私は1人だ。



「あんた、また別れたんだ。ほんと魔性の女ってやつだね。」


真っ暗だからいないと思ったのに、いたのか。


私が彼氏と別れた日には必ず家にいて、こうやって嫌味を言いに玄関まで来る。



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