河の流れは絶えず~和泉編~
「ひとつめ、僕を呼ぶときは下の名前で呼ぶこと。」

「えっ?」

「ふたつめ、明日は僕に付き合って、神田町まで足を伸ばすこと。」

「え?」

「みっつめ、試験が終わったら、この続きを聞くこと。」

と、少し芝居がけて言ってみると、

「この続きがあるんですか?」

どうやら受けてくれたみたいで、笑いを堪えて聞いてくる。

「うん、ある。どうですか?お願い、聞いてもらえますか?」

駄目押しで演技をすると、吹き出してしまった。
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